1月候補者
上田昭夫

上田昭夫 悲願の優勝に慶大・上田総監督の目には涙がにじんだ



2000年1月16日付紙面掲載

慶大日本一 上田総監督3度涙

 慶大・上田昭夫総監督(47)が、再び大学の頂点に立った。低迷していた6年前に自ら志願して就任し、1からチームづくりを開始。14年前の日本一監督が地道な努力を積み重ね、ついに栄光にたどり着いた。創部100周年に、慶応ラグビー黄金時代の幕が開いた。

 上田総監督が3度、宙を舞った。161センチの小さな体で喜びを発散させた。「魂のタックルです。素晴らしい試合ができました」と目を潤ませた。試合前の控室、キックオフ直前の塾歌、そしてノーサイドの瞬間。この日だけで3回、胴上げと同じ数だけ涙を流した。スタンドから「上田、神様だ!」の声も飛んだ。

 優勝しても夢は終わらない。慶応高ラグビー部を週1回、大学の練習に呼ぶことにはわけがある。上田総監督にとって、下の世代の強化も大きな命題。付属高出身者で占められていたチームに外部の血を導入したことも、刺激を与えるため。自らの言葉に説得力を持たせるために、大学日本一のタイトルは欠かせなかった。

 「今がベストと思っていない。これからは学生に主導権をゆだねていきたい。毎年、国立に出られるチームを維持したい」と上田総監督。前任時は日本一になりながらも、退任直後から長期低迷した。その反省からも確固たる地盤づくりの意識は高い。真の黄金時代はこれから。上田総監督の挑戦は、続く。