10月候補者
黒木智宏

黒木智宏 最多勝の13勝目を挙げ、最多勝と最優秀勝率の2冠を獲得したロッテ黒木



98年10月12日付紙面掲載

13勝目&勝率1位の2冠確定

 ドン欲につかみ取った「初タイトル」だった。ロッテ黒木が2冠を手中に収めた。6回を2安打1失点で、西武西口、ダイエー武田と並ぶ「最多勝」の13勝目。「最優秀勝率」も確定させた。

 さらに単独最多勝にも色気タップリだった。黒木は「監督、コーチと話し合って決めます」と話したが、舞台裏では綿密な打ち合わせが終了していた。仮にきょう12日の最終戦で敗れても、勝率は武田と同率タイで2冠は安泰。松沼投手コーチは「本音は休ませてあげたいが……。あしたの体調と相談しながら」と、連投連勝で14勝目をバックアップする態勢を整えていた。

 「力のあるうちに取らないと、一生取れないと思っていたから」。この「欲求心」がタイトルへの原動力だ。一時は3勝差をつけられて絶望視されながら、13日間で気力の3連勝。「狙います」と、8月から言い続けていたものを現実にした。今オフは2冠をアピール材料に、年俸6500万円から1億円の大台突破が確実。「後半戦は最高のデキだった。課題は春先から調子を上げることです」。向上心を忘れず、来季は真のエースへの脱皮を誓っていた。【中島正好】