横浜の勢いが加速する。日本シリーズ初登板の斎藤隆が、西武打線を3安打に抑える完封勝利だ。右ひじ手術で昨年1年を棒に振った右腕が、初めて上がった夢舞台での大仕事。自慢のマシンガン打線も石井琢の一発に、鈴木尚も4安打、2盗塁と第1戦の勢いを上回る。横浜は1960年(昭35)の大洋時代以来、日本シリーズでは負けなしの6連勝。逆に西武はシリーズ・ワースト記録の敵地7連敗を喫してしまった。第3戦は21日、球場を西武ドームに移して行われる。
まさに勝利の感触だった。4―0で迎えた9回表2死二塁、斎藤隆は西武松井の打球をジャンプしてつかみとった。グラブを通して勝利の、完封の重みが伝わってくる。はやる気持ちを抑えるように一塁へ送球すると、両手をガッチリと握り締め、谷繁が差し出した右手を思い切りたたいた。史上9人目となるシリーズ初登板での完封。スタンドの大歓声は、すべて斎藤隆に向けられていた。
正念場は初回だった。先頭の小関に146キロの直球を右翼フェンス直撃の二塁打とされる。続く大友の犠打を処理し損ね、無死一、三塁のピンチを招いた。「1点は当然と、腹をくくったよ」。珍しく次打者の松井をにらみつけると、146キロの直球で遊飛に打ち取る。小関の二塁打と同じ球速ではあったが、込めた気合が違っていた。続く鈴木健を三塁併殺打に打ち取り、ピンチを脱した。