【ブルノ(チェコ)17日=前田祐輔】この日開幕した世界大学野球選手権に出場する早大・斎藤佑樹投手(2年=早実)が、初めてメーン球場となるブルノスタジアムで約3時間の練習を行った。野球不毛の地の球場は、天然芝だがバックスクリーンはない。三塁側観客席は突貫工事中で、野良犬も乱入するなど三重苦状態だが「全然気になりません。思ったよりいい球場」と笑顔だった。

 14日にはオランダで地元高校生との練習試合に先発。最速143キロで5回0封と上々の仕上がりだ。チェコ入り前の15日は中華料理店で決起集会に参加。20歳を過ぎたため紹興酒デビューし、英気を存分に養った。チェコは観光名所が多数あるが、日本代表・河原井正雄監督(53=青学大)が記念撮影禁止令を発令。この日から、戦う集団として再び引き締め直した。18日のインド戦は相手が出場辞退のため、19日の台湾戦が初戦。

 斎藤は、楽天田中の日本代表入りに「入ったんですか?

 すごいですね」と目を丸くした。逆境を乗り越え、「星野ジャパン」より一足早く、大学生世界一を取りにいく。