第79回都市対抗野球大会が29日、東京ドームで開幕した。開会式には東北代表の七十七銀行(仙台市)とTDK(秋田・にかほ市)が参加した。TDKは30日の1回戦に登場、鷺宮製作所(東京都)と対戦する。この日は東京都内で2時間の練習も行った。カギを握る投手陣はブルペンで軽めの調整。エース野田正義投手兼コーチ(29=桜美林高)田口篤史投手(25=東洋大)の2本柱もリラックスした状態で、いざ本番を迎える。

 TDKの誇る両右腕が、ともに捕手を座らせ約30球の投球で締めた。社会人1年目から補強含め12年連続で出場する野田は、先発が有力視される。23日の東京入りから1週間の調整を終え「いつも通りの、秋田でやっている練習ができた」と表情は明るい。

 昨年は初戦で初出場の熊本ゴールデンラークス(熊本市)に1-4と苦杯をなめた。先発の野田は3回1/3を4失点でKO。「11度目の去年が一番緊張した。下手な投球はできないな、とか…」。東北勢として初優勝した一昨年、MVPの橋戸賞を受賞。輝かしい栄光が逆にプレッシャーとなったという。半面、今年は「いつも通りの精神状態でできる」と自信を見せた。

 3年目の田口も先発の可能性がある。鷺宮製作所との相性がいい。昨年5月のJABA東北大会では9回、3月の東京大会は12回を完封。「紙一重の勝負でしたから、あまり相性は気にしていない」と語る。ただ今季は再試合のJR東日本東北戦で完封するなど、要所で実績を残しただけに「先発したい」と意気込む。

 そんな両投手の投球を見た船木千代美監督(54)は「いやあ、球も来てないし体も切れてない。あいつらやる気あるのかな」と苦笑い。だが2本柱への信頼の裏返しの言葉でもある。調整に口出しはしない。「2人とも毎年ドームでやっていますからね。3回までピシャッと抑えてくれれば流れがくるでしょう」と、期待をかけた。【清水智彦】