<東都大学野球:亜大4-0青学大>◇第2週2日目◇15日◇神宮

 亜大が1勝1敗の五分に戻した。左ヒジの手術から復活した倉又啓輔投手(4年=上田西)がリーグ戦初先発し、9回139球を投げ、4安打10奪三振。初完封勝利を飾り、一躍ドラフト候補に浮上した。

 左ヒジの靱帯(じんたい)を損傷し、野球を辞めようとした亜大・倉又が初先発で初勝利を挙げた。140キロの速球にカーブを織りまぜ、被安打4、10三振を奪った。「辞めなくてよかった」。完封どころか完投さえ初めてだった。07年9月27日に左ヒジに左ひざの靱帯を移植する手術を受けた。キャッチボールが再開できたのは昨年夏。今年初め、生田勉監督(42)に「野球はあきらめて就職活動したい」と申し出た。「野球を続けてヒジが壊れても、ハシやペンは握れる。頑張ってみろ」と説得され、沖縄キャンプに参加していた。そんな左腕が1年秋以来の公式戦登板で復活した。倉又は「目標は初勝利だったんですが…。次は5勝にします」。笑顔も復活した。