<都市対抗野球>◇28日◇3回戦◇東京ドーム

 東北勢最後の期待を担った七十七銀行(仙台市)は延長10回、3-5で日立製作所(茨城・日立市)に敗れ8強進出を逃した。8回に同点に追いつく粘りを見せたが、延長10回表2死一塁から2ランを浴び力尽きた。敗れはしたが、選手たちは3年ぶりの全国白星で初戦を突破。創部30年目のチームは、6年連続になる社会人日本選手権(11月12日開幕、京セラドーム大阪)出場に向けて再出発する。

 4強入りした04年以来の準々決勝進出を逃した。8回裏に追いつき、2戦連続サヨナラ勝ちの期待も高まった。だが延長10回表、2死一塁から3番手・植松良太(26)が左翼へ2ランを浴びて力尽きた。村瀬公三監督(42)は「ホームランは相手打者を褒めるべき。選手はよく戦ってくれた」と振り返った。

 今季「挑戦」をテーマに掲げてベテランと若手が融合。中でも、23歳の誕生日を翌日に控えた6番佐藤勇治が猛打賞の活躍を見せたが、最後は最終打者として遊ゴロに倒れた。

 初戦でサヨナラのホームを踏んだ佐藤勇は「悔しいけれど、いい経験になりました。京セラドームでも戦いたい」と日本選手権出場に意欲を見せた。村瀬監督も「全国舞台の借りは全国でしか返せない」と今季、東北地区で1枚の全国切符争奪戦に闘志を燃やした。【佐々木雄高】