<東京6大学野球:早大8-2明大>◇第3週最終日◇27日◇神宮

 早大が明大を破り、開幕4連勝、勝ち点2として単独首位に立った。明大OBの星野仙一氏(62=現阪神SD)がCS放送「スカイ・A」にゲスト解説として初出演。1点リードの7回から登板した早大・大石達也投手(3年=福岡大大濠)が最速152キロで3回を無失点に抑え、「闘将の母校」を破った。

 闘将の母校に、「未来の日の丸候補」大石が立ちはだかった。1点リードの7回からマウンドに上がると、最速152キロで3回を無安打で片付けた。2日連続登板だが「多少(肩が)張ったぐらいの方が指のかかりがいい。真っすぐが走っていた」と明大打線を寄せ付けなかった。

 星野SDが解説することは「さっき知りました。びっくりです」と笑っていた。運動能力が高く、今春の早慶戦は遊撃手で先発出場した。本人は投手希望で「(二塁手)後藤、(遊撃手)松永が調子悪い時は行くぞと言われてますが。大丈夫だと思います…」と苦笑い。早大・斎藤と並び、来秋の1位指名競合が確実な逸材。星野SDは試合後、特定の個人名は挙げなかったが、輝きを放ったのは大石だった。

 今春東京6大学史上最速タイの154キロを出したが、法大の1年生右腕、三嶋に1キロ抜かれた。「自分の中では速いボールは投げたい気持ちがある」と再更新に意欲を燃やす。器具を使った筋トレはせず、ナチュラルパワーでスピードを伸ばし続ける。ここまで4勝中、3試合を締めた。「最終学年の時は先発をやりたい」と話す右腕は、今は絶対的ストッパーとして君臨する。【前田祐輔】