西武にドラフト6位指名され、入団が確実なヤマハ岡本洋介投手(24)が、社会人野球最後の公式戦に臨む。日本選手権は12日に京セラドーム大阪で開幕。ヤマハは15日の初戦で富士重工と対戦する。最後の決戦を前に、岡本の叔父で現役時代は巨人などで中継ぎ投手として活躍し、レッドソックス松坂大輔も育てた岡本光氏(49=大阪・藤井寺市議)が「心得」を伝授。その教えを胸に日本一を目指す。

 試行錯誤を楽しむかのように、岡本はブルペンで投げ込んだ。直球やスライダーの持ち球に交じって、たまに投じる新たなシュート回転のボール。右打者の内角をえぐる「ケンカ投法」だ。「練習はしていますが、まだ何とも言えない」。それでも、取り組むべき課題を見つけた喜びからか、表情は輝いていた。プロで生き抜くための新球。厳しい世界を身をもって知る、叔父の光氏の教えだった。

 光氏

 (岡本は)真っすぐがメチャメチャ速いわけではない。プロに入ったら中継ぎでしょう。右打者の内角をえぐる球、シュート系を覚えないと勝負にならない。内に秘めた闘志はあるが、顔だちは温和。だから余計に攻める球が欲しい。「ケンカ投法」でならした東尾さん(元西武監督)みたいにね。

 光氏は巨人、西武で中継ぎとして活躍。引退後は西武のトレーニングコーチとして松坂大輔を育てた。おいっ子の岡本のことも高校時代から見てきた。都市対抗は欠かさずテレビ観戦。昨年の日本選手権(8強)も見に訪れたという。その肥えた目で、おいっ子の課題をえぐった。

 岡本も「自分が成長した分、チーム力はアップする。日本一になるために(選手権で)試せる部分は試したい」と肝に銘じた。文字通り最後の舞台。エースの成長がヤマハを押し上げる。【今村健人】