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大場1人で27イニング完封/神宮大会

優勝カップを受け取る東洋大・大場を見つめる早大・斎藤(奥右)(撮影・浅見桂子)
優勝カップを受け取る東洋大・大場を見つめる早大・斎藤(奥右)(撮影・浅見桂子)

<神宮大会:東洋大2-0早大>◇最終日◇14日◇大学の部決勝◇神宮

 東洋大・大場翔太投手(4年=八千代松陰)が、4冠を狙った早大・斎藤佑樹投手(1年=早実)の夢を打ち砕いた。ともに3連投の先発マウンドに上がり、大場は2安打10三振の完封で2-0と早大を破った。東洋大は初優勝。斎藤は6回1安打無失点と好投したが、後続の投手陣が打ち込まれた。

 最後は狙って三振で締めた。いつもはポーカーフェースの大場も両手を広げてガッツポーズ。ナインと抱き合った。

 志願しての3連投だった。2試合連続で完投勝利。疲れもあったが、試合前、高橋昭雄監督(59)に「今日も行かせてください」と言った。「おとといや昨日のことは考えず、今日できることを精いっぱいやろう」と、無心でマウンドに上がった。

 勝負どころは逃げずに直球で押した。6回1死二塁。2番細山田、3番松本には7球連続で直球の真っ向勝負。2者連続で空振り三振に打ち取った。「とにかく攻めようと思った。指にかかったボールは結構いっていたので、空振りが取れると思った」と、強気で打者をねじ伏せた。

 前日に続きこの日も2安打完封。三塁を踏ませない文句なしの投球だった。奪った三振は10。3試合連続で2ケタ奪三振を奪った。失点も初戦の東海大戦の2回に許して以降、25回連続無失点。3試合合計では396球を投げ抜いた。

 まさに鉄腕。高橋監督は「こんなピッチャーはいない。それだけの結果は残した。(ドラフトでは)12球団に指名してほしい」と賞賛した。

 大場は人気NO1の早大・斎藤との投げ合いには「いいピッチングをしていたので、負けたくなかった」と4年生としての意地をみせた。試合後、「斎藤にエールを」と聞かれると「あれだけの投手ですから。特にないです」と言った。

 19日がいよいよドラフト会議。「プロでは勝てる投手になりたい。数多く投げたいですね。どこに指名していただけるのかな」。運命の日を心待ちにしている。【久保賢吾】

[2007年11月15日9時15分 紙面から]

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