6回裏DeNA2死満塁、筒香に2点適時二塁打を浴び降板するメッセンジャー(撮影・加藤哉)
6回裏DeNA2死満塁、筒香に2点適時二塁打を浴び降板するメッセンジャー(撮影・加藤哉)

阪神はDeNAに5-6で敗れ、連勝が4で止まり、同カードの連勝も7でストップした。先発ランディ・メッセンジャー投手(37)が来日10年目でともにワーストとなる1試合8与四球、9与四死球の乱調。5回2/3を投げて6失点した。日刊スポーツ評論家の中西清起氏がこの一戦を分析した。

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1点差まで詰め寄った阪神としては、敗戦を前向きにとらえることができる意味でも大きかった。最後に反発力をみせつけたことでこの1敗を引きずることもないだろう。

リリーフ陣の連投が続いていた阪神にとっては、まさにメッセンジャー頼みの一戦といえた。少なくとも7回までは持ちこたえてほしかっただろうが、その前に力尽きた。

勝負の分かれ目は、6回1死満塁の場面だ。宮崎にカウント3-1から、この試合126球目になった高めに浮いた球を中前にはじき返された。2死からは筒香にも2点打を浴びるが、もはや限界だった。

6回途中まで9四死球でもっと早くにワンサイドゲームになってもおかしくなかった。際どい球をボールと判定されて気の毒だったが、拙攻続きのDeNAにも助けられて、我慢強く投げたほうだった。

一方、阪神打線はDeNA上茶谷のストレートに力負けしていた。9回糸井の3ランで一矢報いた形にはなったものの、それまでの各打者はストレートを芯でとらえることができなかった。

ただDeNAに相性の良い阪神だけに、最終回に追い上げたのもあって、気分的にも切り替えやすいはずだ。この後、巨人、広島との6連戦が控えているだけに、ここはきっちりとカード勝ち越しを決めておきたい。(日刊スポーツ評論家)

9回表阪神無死二、三塁、左越え3点本塁打を放つ糸井(撮影・横山健太)
9回表阪神無死二、三塁、左越え3点本塁打を放つ糸井(撮影・横山健太)