ソフトバンクが総力戦でパ・リーグ2連覇の西武を破った。ファーストステージから一貫して、救援陣が踏ん張った。

ファイナルステージ4試合のうち、先発が長い回を投げたのは第3戦の千賀(8回)のみ。あとは嘉弥真、高橋純、甲斐野、モイネロ、森が3試合ずつ。石川が2試合に投げて、短い回をきっちり抑えた。

選手層が厚いのはもちろんだが、ファイナルステージにおいては首脳陣がそれをうまく使い切った。打順を変えればはまり、代打を出せば打ち、適材適所で全員に役割を与えた。選手個々が応え、いい活躍をした。投手も野手も、ベンチ入りメンバーのほぼ全員が出場していた。

対して西武は、シーズン中からレギュラーがきっちり固まっていた。逆に言えば、この布陣でうまく回らなかった時、次に打つ手がない。例えば源田や森が打撃不振だからと言って、代役を務めるバックアップはいない。復調を待つしかなかった。しかし、最大6試合しかない短期決戦。シーズン中と違い、復調するまでの時は残されていなかった。(日刊スポーツ評論家)

西武対ソフトバンク 7回表、ソフトバンクに7-3とされうつむく西武辻発彦監督(撮影・たえ見朱実)
西武対ソフトバンク 7回表、ソフトバンクに7-3とされうつむく西武辻発彦監督(撮影・たえ見朱実)