1カ月ほど前から、ヤフオクドームのビジョンには、通常の半分サイズの縮小版スコアボードが登場している。何回に何点入ったか、何回まで進んでいるかを示すランニングスコアを省き、9回裏、H7-12Mと中心に書かれ、両サイドの両チームのメンバーはそのまま記載されている。

 そこまでして広告やCMを出したいのだろうか? 派手な演出をしたいのだろうか? 球団の担当者に聞くとまったく逆だった。「イニング間にスコアボードがなくなると分かりにくいと審判から言われたのですが、確かにお客様のためにもあった方がいいと思いまして」と、シーズン中にもかかわらず、安くはないシステム変更料金をかけて、あの縮小型を作り出した。

 ヤフオクドームには毎日3万人以上のファンが集まる。球場に来る時間、席を離れてトイレや売店にいくタイミングもそれぞれ違う。チェンジの間にもスコアボードやメンバー表があれば、試合状況を把握できる。最近は映像技術が発達し、各球場が過剰なほどの演出をしている。だが、それよりもまずスコアボードが常に表示されている方が、ファンサービスだと思う。審判や選手にもプラスなはず。この流れが各球場にも広がってほしい。【ソフトバンク担当=石橋隆雄】