「大城、何でジグソーパズルを真ん中から始めるんや? 普通は角や端っこからやるもんや」。オリックス福良監督が問いかけていた。現場の長とはいえ、とんでもない情報網だと驚いていると、大城が「コーチが僕の部屋に来たからですよ」と教えてくれた。

 選手寮の大城の部屋を訪問したのは、西村ヘッドコーチと風岡内野守備走塁コーチ。「きちんとしていないところがある。性格なのかな。だからどんな暮らしをしているのかと思って」。部屋は片付いていたが、未完成のジグソーパズルが気になったようだ。ちなみに絵柄はトイ・ストーリー。何とかわいらしい。

 異例の抜き打ち視察は期待の裏返し。大城は「レギュラーを取る人間は一気に取るもの。今年、つかめるように頑張れ」とハッパをかけられたという。アマチュアでは未経験だった外野守備も板についてきた。

 さて大城クン、なぜジグソーパズルを真ん中から? 「端っこは色が薄くて、やりにくかったんで…」。忍耐力を試すため、かつて宇宙飛行士の選抜試験に真っ白なジグソーパズルが出題されたそうだ。早く解ければ、より重宝されるピースになれるかも。【オリックス担当=大池和幸】