故意四球(敬遠)の申告制が公認野球規則に採用された。4球投げなくても申告すれば敬遠できる。大リーグでは昨シーズンから採用されたが、イチローは「あの空気感が大事なのに面白くない」と言っていた。試合時間短縮というメリットと駆け引きやドラマが失われてしまうのでは? というデメリットがある。実際にプレーする選手はどう思っているのか。

 オリックスにFA加入した増井浩俊投手(33)は「僕は投げるのがめんどくさいんで」と笑ったが、「(ボール判定を狙って外すことが)苦手な投手は確かにいる。暴投したり、その後の投球がおかしくなったり。そこから流れが変わるという意味では、それも野球だったのかなとは思うんですが…」と、表情は複雑だ。

 増井は社会人時代にタイブレークなども経験。WBCなど国際大会の経験も豊富だ。そんな増井でも、「投げない敬遠」の賛否は、現時点ではっきりとしない。時代や状況に応じてルールが変わることは悪いことではないと思う。ただ、本当に時間短縮の効果はあるのか。導入するなら検証は必要だと思う。【オリックス担当 桝井聡】