ソフトバンクナインがヤフオクドームでの練習日に楽しみにしているのがカレーライスだ。社員食堂でも食べられるドーム名物で、じっくりと煮込まれたドロッとしたルーがうまい。

 昨季途中に入団したキューバ出身のリバン・モイネロ投手(22)はスプーンではなく、フォークで食べる。その姿をチームオフィシャルメディアの加藤和子さんがパチリ。球団のSNSに載せたことで、地元テレビ局TVQの野球中継宣伝用アニメのネタにもなった。

 なぜフォークで食べるのか、モイネロ本人に聞いた。「スプーンもキューバにはあるけれど、幼児が食べるための食器なんだよ。向こうでは、すくってもボロボロとこぼれるものでもフォークで食べるのさ」と、大きな目でこちらを見ながら笑顔で教えてくれた。キューバの大人がスプーンを使うわけにはいかないという訳だった。

 だが、同じキューバ出身のデスパイネはスプーンを上手に使ってカレーを食べる。モイネロは「そうなんだ。すっかり日本人だね」と感心した。来日5年目のデスパイネの適応力は野球だけではなさそうだ。

 これまで筆者は、キューバ出身選手とはあまり触れ合う機会はなかった。野球に対してはとことん真面目なモイネロやデスパイネ。もっと母国のことなども知り、読者に伝えていきたい。【ソフトバンク担当 石橋隆雄】