22日のヤクルト戦(倉敷)に先発し、6回3失点でハーラー単独トップの7勝目を挙げた阪神ランディ・メッセンジャー投手(36)。まさに虎投の大黒柱にふさわしい活躍を見せていますが、それはグラウンドの中だけではありません。来日9年目。若手にプロとしての心の持ちようを伝授するなど、球場外での様子を阪神担当記者・真柴健が「とっておきメモ」で明かします。

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 男の流儀を、若虎たちに伝達した。メッセンジャーが、まだ右も左も分からない若虎たちに訓示した夜がある。「やるときは、しっかりやればいい。スイッチの切り替えが大切だよ」。名古屋遠征中だった5月19日。昇格組の24歳長坂、23歳尾仲、22歳熊谷の若虎3選手を食事に誘った。今季、DeNAから移籍してきた尾仲は「突然だったんでビックリしましたよ。初めて誘ってもらって本当にうれしかったです」と表情を緩める。有意義な時間を過ごした証だ。

 来日9年目。先発ローテーションを守る虎の大黒柱は投げてよし。打ってよしで、話してもよし、のナイスガイ。家族が観戦に来たときは、マウンドを降りれば父親の表情を見せる。男は優しく、そして強く-。メッセンジャーの生き様が、若虎たちを強くしていく。【阪神担当=真柴健】