<ロッテ4-7西武>◇21日◇ZOZOマリン

西武菊池雄星投手(27)が通算1000投球回を達成した。その陰には伸び悩んだ時期も支えてくれた女房役、炭谷銀仁朗捕手の存在があった。

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菊池の持ち球は、直球、スライダー、チェンジアップ、さらにカーブがある。多投する日もあれば数球の日もあるが、150キロ超の直球にまぶされる120キロ台は効果的。武器として定着できた背景には、炭谷の助言があった。3年前のシーズン中、勝てない時期があった。まだ今ほど、カーブは使っていない。炭谷は「やはり使っていかないと」と伝えた。

炭谷 カーブを投げて前に飛ばされたら、という気持ちがあったと思う。当時の雄星は「全部、三振を狙っています」と。それが勝てない理由だと思いました。球数もかかりますから。

その時、たまたま目にした記事の話を菊池にした。来日1年目から活躍していた広島ジョンソンの「三振は狙わない。ゴロが欲しい」のコメント。以来、菊池はカーブを本格的に投げ始め、幅を広げた。折に触れ「銀さんは僕のことを一番分かってくれている」と感謝する。二人三脚で積み上げた1000投球回だった。【西武担当=古川真弥】