ベースランニングで汗を流すロッテドラフト1位の藤原（撮影・滝沢徹郎）

自ら学ぼうとする姿勢が、成長につながる。負けず嫌いで日々、負けないように研究するのが、ロッテのドラフト1位藤原恭大外野手（18＝大阪桐蔭）だ。沖縄・石垣島キャンプで、荻野、中村奨ら走塁のスペシャリストらとベースランニングを行い「うまく入るというか、ふくらみも少ない。他の選手に比べて、自分が一番遠回りしていた。走塁はスピードだけじゃないなと感じた。少しの差がセーフにつながると思うので自分もやっていきたい」と感想を口にした。

藤原にそう感じさせたのは「足跡」だ。直接荻野からアドバイスを受けたわけでなく「足跡とか見ても明らかに（自分が）外側を回っていた」。全力疾走しながらも、成長につながる“教材”を探していた。

頭に入れるだけで終わることはない。大阪桐蔭でも多くのサインが存在したが、プロに入りサインの数はさらに増えた。「難しいですね。覚えるだけなら出来るんですけど、それを体でやらないといけないのが難しい。わかっているのに出来ないっていうのが多いです」と悔しがった。自分の体で表現できるようになるまで勉強は続く。

1日の紅白戦後に1、2軍が振り分けられた。1軍に入ったが「まだまだ技術も力もない中で選んでもらった。うれしいけど、まだまだやらないといけない」。先輩の「足跡」から学んだキャンプ2日目。日々奮闘する藤原の周囲は、レベルアップにつながる“教材”に満ちている。【久永壮真】

ベースランニングするロッテ荻野（手前）に視線を送るドラフト1位の藤原（奥左）と安田（撮影・滝沢徹郎）