来年の夏はクーラーを。ソフトバンクのファーム施設が福岡・筑後市に移転して4年目。

今年の夏も巨大な室内練習場は蒸し風呂状態だった。「天然芝の第2球場が一番涼しい。人工芝の照り返しが強いタマホームスタジアム筑後も暑いけど、一番暑いのは室内」と選手たちは口をそろえる。室内練習場の入り口と投手陣が強化運動を行う場所は風が通るが、中心部でノックやキャッチボールなどを行う時の暑さはすごいという。

8月23日のロッテ戦(ZOZOマリン)は雨のため練習は隣接する室内練習場で行われた。そこには数年前に設置されたクーラーが四方に設置され、涼しい中での練習となった。練習を終えた和田は「クーラーがあると全然違う。筑後もそろそろ考えないと。ずっと暑いままなので」と、しみじみと語った。昨年、今年とリハビリ時に筑後の室内を利用していただけにその言葉には説得力がある。

球団に聞くと筑後の室内練習場にクーラーを設置する費用は約3億円という。資金豊富なソフトバンクならすぐにでも設置できそうだが、維持費や電気代は多額となり、工事する期間は練習にも支障が出る。三笠取締役GMは「クーラーだけでなく、室内練習場に窓を増やして風通しをよくするなど、いろいろと考えていますよ」と明かした。球団も改善を前向きに考えている。若手を鍛えるファーム施設を恵まれ過ぎる環境にする必要はないという意見もあるだろうが、今季は主力選手の多くがリハビリのために筑後に通った。よりよい環境でリハビリを行ってもらうためにも、筑後の室内練習場の環境改善は急務ではないだろうか。【ソフトバンク担当=石橋隆雄】