<楽天2-3西武>◇8日◇楽天生命パーク

西武平井克典投手(27)が、楽天戦の8回に登板し、今季の登板試合数が72まで伸びた。

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平井が“アニキ”の背中を追い越した。72登板で、西武の投手コーチだった森慎二氏が02年に記録した71登板を上回った。

プロ1年目に半年間、指導を受けた。「アニキみたいな存在でしたね。何かあれば、いちいち相談していました」。しかし17年6月28日、多臓器不全で亡くなった。あまりに早い別れだった。「もう2年なんですね…」。緊張で顔が引きつってると「緊張なんかしてんじゃねえよ!」と笑って突っ込まれたことを、ついこの間のことのように覚えている。

休む間もなく投げ続けている。打たれた試合もある。回またぎも「あんまり気にしないですね」と意に介さない。「メリハリ。マウンドでの切り替えが、大いにある」とタフの答えは授かった内面にあった。今年で28歳。偶然にも森氏が71登板した年齢と同じだ。「まだ実感はないです。終わったときに達成感が出てくるのかな」。西武の中継ぎエース。看板を背負うにふさわしいマインドでブルペンを支える。【西武担当 栗田成芳】

楽天対西武 8回途中からマウンドに上がった西武平井(撮影・たえ見朱実)
楽天対西武 8回途中からマウンドに上がった西武平井(撮影・たえ見朱実)