かわいい悩みに、新年早々ほっこりしてしまった。昨季、42ホールドポイントを稼ぎ、最優秀中継ぎとしてタイトルホルダーの仲間入りを果たした日本ハムの左腕、堀瑞輝投手(23)が、思わぬBIGBOSS効果に頭を悩ませている。

年末年始に地元の広島に帰省。母校の広島新庄などで行った自主トレの経過を説明している時だった。「いろいろ言いにくいわ…」と、ぽつり。「広島新庄高校だから(新庄と言えば監督の)BIGBOSSじゃないですか」。地元では「新庄」と呼ばれることが多いという母校だが「地元に帰った時『新庄どう?』って聞かれると、BIGBOSSも注目を浴びていますし(高校と)どっちのことを聞かれているのか、マジで分からないです。『どっちの?』って1回、聞き返します」と、困り顔だ。

悩みは、まだある。「僕の高校がある場所が北広島町なんですよ。いろいろ、面倒くさいんですよ」。そう。来年4月に開場を予定している日本ハムの新球場は、北海道北広島市に建設中。同市は明治時代に広島の人々が入植したことから「広島村」となり、やがて「広島町」をへて平成に入ってから「北広島市」となった。広島市との混同を避けるため、あえて「北」を付けたとされている。「新庄」も「北広島」も旬な話題だけに、堀にとっては、どちらの話なのか、瞬時に判断するのが難しいというわけだ。

かわいい悩みはさておき、16年ドラフト1位の才能は、花開いたばかり。新監督と新球場。不思議な縁に導かれて迎える高卒6年目のシーズンは、どんな1年になるのだろう。【日本ハム担当・中島宙恵】