また会える日を楽しみに、マウンドで腕を振る。オリックス宮城大弥投手(20)が、ヤクルトつば九郎との再会を心待ちにした。

昨年の球宴で12球団で好きなマスコットを「ヤクルトのつば九郎さん。(フリップ芸などで)いい感じにふざけているので…。面白いので、ずっと見ていたいです」と笑顔で公言。すると、つば九郎まで思いが届いたのか、昨秋の日本シリーズでは、フリップ芸でイジられる一幕もあった。

今回は7日からのヤクルト3連戦(京セラドーム大阪)での再会を楽しみにしていたが、交流戦期間のビジターゲームとあり、つば九郎は不在だった。交流戦前に宮城は「見るのは好きですけど、イジられるのはちょっと…」とけん制を入れていたが、今回はあいさつができず苦笑い。

“共演”を夢見た20歳左腕は、日刊スポーツを通じて、つば九郎にエールを送った。

宮城が衝撃を覚えたのは、今年4月21日。ヤクルトの球団関係者の新型コロナウイルス陽性判定を受け、マスコットのつば九郎とつばみが濃厚接触者と判断されたため、翌22日からの阪神3連戦(神宮)の出演を自粛すると発表した一報だった。つば九郎は「しゅさいじあいれんぞく2000しあいたっせい」を目前に、スタジアムから姿を消してしまった。

心優しい宮城は「これまでの体調管理が完璧だった訳ですよね? 絶対に気をつけていただろうし、濃厚接触者(の判断)は仕方ないことだと思います」と、つば九郎の胸中を思いやった。

続けて「何年も毎日グラウンドに立っておられた。本当にすごいことだと思う。先発投手としての第1条件を毎日クリアしていたということですもんね。つば九郎さんなりのルーティンだったりがあるんだと思う。僕は去年、プロ2年目の最初で胃腸炎になってしまったので見習いたいです」とニッコリ話した。

宮城は今春キャンプ直前に新型コロナウイルスに感染。隔離期間も経験しており「動ける時間がなかったと思う。復帰しての体力のなさは僕も感じました」と、つば九郎の体力も心配した。

さらに…。「隔離期間にきっちり練習して(芸の)腕を上げているんじゃないでしょうか…?」。次回の再会は夢の祭典、もしくは日本シリーズなのか。宮城とつば九郎の、愛あるイジり合戦は続く。【オリックス担当 真柴健】

ヤクルト対オリックス 試合前、フリップ芸でオリックス宮城の似顔絵を披露する、つば九郎(2021年11月25日撮影)
ヤクルト対オリックス 試合前、フリップ芸でオリックス宮城の似顔絵を披露する、つば九郎(2021年11月25日撮影)