侍ジャパンが無傷の5連勝で決勝ラウンド進出へ大きく前進した。野球評論家の西本聖氏は「いい勝ち方だった」と評価した。

 -オランダ戦に続いて接戦をものにした

 西本氏 いい勝ち方だった。1試合、1試合、各選手が自信に満ちたプレーをするようになった。初戦のキューバ戦が60点とすれば今夜は100点に近い点数をつけられると思う。こういう試合をしていれば世界一奪還も見えてくる。

 -8回裏1死一、三塁でラッキーボーイの小林に代打内川を送って決勝点を奪った

 西本聖氏 確かに小林は2安打していたが、ここは内川で良かったと思う。しっかりと状況を把握して犠牲フライを打った。さすが内川だなと思った。

 -先発菅野の後に投げた平野がキューバ打線の勢いを断った。オランダ戦でも先発の石川が降板した後3者凡退といい仕事をした

 西本氏 嫌なムードを断ち切りベンチを助けてくれた。オリックスのコーチをしたことがあるが彼は淡々としているがものすごく強い気持ちを持っている。初戦のキューバ戦では8回に登板したが1イニングを投げきれずピンチ(2死二、三塁)を残して降板した。それが悔しかったと思う。あれがいい意味で彼のプライドに火を付けたと思う。

 -9回は牧田が登板した

 西本氏 やっと、こういう形で戦っていくんだというものが見えた。リリーフで大事なのは調整の仕方。準備が大事。こういった形が見えてきたことで腰を据えて戦える。

 -失点をした先発の菅野と増井について

 西本聖氏 2人には厳しいことを言うようだが、勝負の仕方を間違ってほしくない。菅野の4回(2失点)の投球がそう。1死満塁からせっかく2死まで取ったのに9番のメサに初球の甘いスライダーをタイムリーされた。初球でしょ。防げる失点だった。カウント2-2とかフルカウントで打たれるのは仕方がない。でも初球はダメ。ボール球から入ってゆっくり時間をかけたとしても押し出しの心配のないピッチャー。侍ジャパンのエースと言われる実力があるのだから、勝負の仕方を間違ってほしくない。増井もそう。6回2死二塁から2球目を打たれた。もったいないし悔いが残る。最後の詰めを間違って欲しくないなと思った。