やはり「星野仙一」はおそろしい。今回はそういう話です。

 年末にインタビューを受けてもらい、久々に会った星野さん。現在は楽天球団の副会長という要職ですが、相変わらず、私が虎番キャップだった03年の頃から変わらない様子で阪神のこと、球界のこと、ざっくばらんに答えてもらいました。

 日刊スポーツのネットでもこの記事は読めますので、そちらもどうぞ。

 そして年明けの16日。星野氏の野球殿堂入りが発表されました。これはめでたい。そして、またおめでたいのが22日で満70歳、古稀を迎えたことです。

 年末にもその話をしたときに「まだ還暦ぐらいやないか」と笑い飛ばしていましたが、とりあえず誕生日は誕生日。例年のように電話を鳴らしてみました。

 1回、2回とコール音はしますが、なかなか出ない。星野氏の場合、これが結構、ヤバい。

 電話して、出ないと普通、あとでコールバックしてくれます。一般の人との間で、向こうに嫌われていなければ(笑い)まあ電話が返ってくるのは普通のことでしょう。

 でも著名人の場合はその限りではない。再びこちらがかけたりします。そう考えれば、本当に律義な人だなあといつも思います。

 しかし、このコールバックをたまたま取れなかったりすると、あとで「なんやねん。オマエがしてきたんだろうが!」と結構、怒られる。この辺がなかなかヤバいのです。

 それはともかく、21日も「おやおや。まずいのう」と何度か鳴らしていると「おー」と出てくれました。

 ホッとして誕生日の祝いなどを言っていたのですが、電話のうしろでこんな音がします。

 「チャポーン」

 「ザバーン」

 ??? ひょっとして風呂入ってます?

 「おお。入っとるよ。夕方から友達とかが誕生日パーティーしてくれる言うてな。もうええねんけどな。まあ、ありがたいけど」

 最近、新聞で読んだ調査で若い人、女子大学生とかは風呂場にまでスマホを持っていくそう。実際、ウチの娘なんかもそんな感じですが、70歳を迎えた星野サンがそんなことをしているのか。

 以前から情報も大きな戦力と考えていることは知っています。それにしても殿堂入りするような人物が、しかも現在の立場で、風呂場に電話を持っていっているとは。

 本当に徹底しているな、と妙に感心してしまいました。70とトシは重ねましたが、まだまだ頭の中は現役バリバリという感じです。