前回の続きからになりますが、ちゃんと書いておかないといいかげんだと思われるので書きます。
黒田博樹氏が、はたして現役に未練があるか、開幕戦を見てどう思ったかという話です。
広島阪神の開幕3連戦に地元ブロック紙・中国新聞社の仕事などで来ていた黒田氏に聞きました。
「開幕戦見て、またやりたくなった?」
「いや。それはない。全然です」
キッパリと否定され、期待していた現役復帰のお話は終わりました。私だけか? いや前回書いたように広島新井もワクワクしていたし、多くの方もそう思っていたかも。とりあえず結論はそういうことでした。
その黒田氏の名前を最近、盛んに口に出している男がいます。
九里亜蓮(くり・あれん)。今季、開幕から広島の先発ローテーションに入っている4年目の右腕です。先日、フジテレビ系のスポーツ・ニュースを見ていると九里亜蓮にインタビューする場面に遭遇しました。
関係ありませんが、どういうわけか、私は九里亜蓮のことは「九里」ではなく、フルネームで言ったり、書いたりしまう。なぜだろう。謎です。
それはともかく、その番組で九里亜蓮は黒田氏の名前を出して、こう言っていました。
「黒田さんから去年、『お前は完璧を求めすぎる』と言われたんです。それまでは絶対にゼロに抑えないと、と思って投げていたけれど、その言葉で考えが変わりました」
いいエピソードなのですが、この話、広島担当記者ならみんな知っている。たま~にしか行かない私でも知っているほどです。逆に言えばそれだけ九里亜蓮が口にしているということでしょう。
そんな九里亜蓮がオープン戦のオリックス戦で好投したときに緒方監督はこう言っていました。
「黒田の穴を埋めてくれるぐらいやってくれるかもしれんね。…って、それは、ちょっと言い過ぎか?」
やや照れていましたが本当にそんな期待も持てる今季です。
とりあえず、そんな九里亜蓮が黒田氏に勝っているのは見た目かもしれません。日米ハーフの見た目はなかなかのイケメン。
最近、あるところで話をした島根出身の中年女性から「ウチの娘の初恋の相手が亜蓮クンなんですよ! 小学校のときですけどね」と、分かったような分からないようなことを聞きました。
それでも何でも聞いたことはウラを取りたいのが記者の習い性。九里亜蓮に確かめると「ああ~。覚えてますね」とニッコリ。それだけですが。
とにかく、子どものときからイケメンだったことはハッキリした九里亜蓮はここまで2戦2勝。次の登板は甲子園の阪神戦でしょうか。
ともあれシーズンが終わってみれば、緒方監督が「オレが言ったとおりになったなあ~」なんて笑っていれば広島ファンにとっては、これ以上ない出来事でしょう。