暑い8月が始まりました。私はまずは広島で8月を迎えました。両軍のファンはご存じでしょうが、8月1日からの広島-阪神3連戦(マツダスタジアム)は非常におもしろい対戦だったのです。

 まず初戦。上本が7回にめずらしいランニング本塁打をマークしたと思えば、最後は守備妨害でゲームセットの幕引き打者になってしまいました。

 2戦目は広島が1回裏に田中が阪神のルーキー小野の初球を打って出ると2番菊池がやはり初球を右翼席に運び、わずか2球で2得点。しかし試合は阪神が意地を見せ、最終回に広島今村を攻めての逆転勝ちを収めました。

 そして3戦目。今度は阪神が3点をリードした9回に今度は広島打線が阪神のクローザー・ドリスを攻め3点を奪い、同点とし、延長12回引き分け。終わってみれば1勝1敗1分けのまったくの五分に終わったのでした。

 それにしても広島は暑かった。試合内容もですが、文字通り気温が暑かった。試合前の練習でもう体が溶けそうでした。阪神の本拠地・甲子園は高校野球にあけ渡しましたが7月も思い切り暑かった。ここまで書いて、今回のテーマです。

 セ・リーグは巨人、ヤクルトがもっとしっかりしないといかんのではないか、ということです。

 ご存じの通り、8月3日時点で首位広島、2位阪神の順位は変わりません。今でこそ差が開きましたが開幕からこの2球団が首位を争っていました。

 ともに天候に左右される屋外球場を本拠地にしています。さらに言えば移動が大変です。特に広島。一番近い甲子園の阪神戦でも新幹線で約1時間半の新大阪に移動してからになります。

 いつものことなのですが、そんな広島の4月もすごかった。象徴的な例を挙げます。4月18日(火)からマツダスタジアムでDeNA3連戦を終えると21日(金)に神宮に移動。そのままナイターから始まるヤクルト3連戦を戦いました。

 24日(月)の移動日に広島へ戻り、翌25日からマツダスタジアムで巨人3連戦。すると28日(金)、今度は横浜に移動してからのゲームでDeNAと3連戦。30日試合後に広島に戻ると5月2日からはマツダスタジアムで中日3連戦です。

 2週連続でもっとも遠い広島から関東の遠征が移動ゲーム含みであったのです。これには緒方監督も「ちょっときついですね」と苦笑していました。

 それにひき替え、いわゆる在京セ・リーグの3球団は移動はラクでしょう。東京ドームで涼しく過ごしている巨人がビジターで神宮球場、横浜スタジアムといっても本拠でやるより、時間的にゆっくりしている。逆もまた同じです。

 中日も移動はありますが、基本、時間的には恵まれているとされます。本拠地ナゴヤドームも巨人と同じく涼しいドーム球場ですから。関東球団ではDeNAが屋外の横浜スタジアムで頑張っています。

 戦う条件に恵まれていないといえる広島、阪神、DeNAの屋外3球団がAクラスを占めている現状、移動条件などがすべてではもちろんありませんが、これはどういうこと、と思って仕方のない真夏です。