第87回選抜高校野球(21日開幕、甲子園)の甲子園練習が始まった。県岐阜商のプロ注目152キロ右腕、高橋純平投手(3年)が聖地に足を踏み入れた。

 県岐阜商・高橋が、初めて甲子園のマウンドに立った。10球を投げ、カーブなど変化球も試し、一塁へのけん制も練習した。「投げやすい、いいマウンドでした。環境が合っているときは大体、いい投球ができます」と聖地に“一目ぼれ”。「いいふうに考えれば、ずっとこのマウンドで投げられるんだなと思いました」と全国制覇への思いを強くした。

 183センチ、76キロの長身が醸し出す雰囲気は、甲子園でも圧倒的だった。阪神、中日などが1位候補に挙げる右腕視察に、ネット裏には4球団が集結。巨人益田スカウトは「体つきも素晴らしい。仙台育英の佐藤君、平沢君とともに今大会の3羽がらすでしょう」と認めた。練習試合解禁の8日飛龍(静岡)戦で自己最速タイの152キロをマーク。春一番の話題を作り、甲子園に乗り込んできた。

 24日の初戦・松商学園(長野)戦について「自分がコースに投げ分けることができれば(打者のことは)前の日に頭に入れれば大丈夫だと思います」と言い切った。小川信和監督(43)は「上半身と下半身の連携がよくなったので、内角と外角の投げ分けが秋以上に進化しています」と成長を明かした。一目ぼれしたマウンドで、高橋伝説が始まる。【堀まどか】