21世紀枠で82年ぶり出場の松山東(愛媛)がさわやかに散った。

 創部124年目のセンバツ初勝利を飾った1回戦以上に、2回戦も一塁側アルプス席は大興奮だった。多数のファンの声援を武器に、7回まで2点をリード。悲願のベスト8の夢まであと1歩だったが、8回に一気に3点を取られて逆転負け。わずか1点に泣いた。堀内準一監督(48)は「勝てそうだなという色気が私にも選手らにも出てしまった。終盤ボロがでるとガタガタとなってしまった。夏は必ず甲子園に戻ってきたい」と決意を新たにした。

 7回まで7安打されながら、なんとか無失点に抑えていたエース亀岡優樹投手(3年)は「応援がすごかった。最後まで力をもらった。自分のスタミナ不足が敗因。夏、甲子園に戻って、みなさんとまた校歌を歌いたい」と雪辱を誓っていた。初回にチームとして春は史上初、春夏通じては優勝した1950年(昭25)夏決勝以来、65年ぶりの1発を放った4番米田圭佑捕手(3年)は「ホームランよりも追加点が取れなかったことが悔しい」と唇をかんだ。