プロ注目の右腕を見逃すな!! 駿河総合の杉山一樹(3年)は身長191センチから最速145キロを誇る大型右腕。今春、チーム初のシード権獲得に貢献し、一気に注目が高まってきた。また、今日27日には組み合わせ抽選会が開かれる。

 杉山一の成長曲線は誰よりも急激に上がっている。身長191センチの大型投手はプロも注目。今春、複数の球団にチェックされた。県大会の視察に訪れた中日中田宗男スカウト部長(58)からも「原石だね」と評価。145キロの最速を計測したのは練習でのこと。「狙えたら更新したい」と公式戦で自己記録更新もうかがう。

 中学時代は外野手。「投手をやりたい」と強い意志で駿河総合に入学したものの、新チームでは最初、背番号は11だった。公式戦デビューは昨秋の中部3回戦(常葉学園橘戦)で1回1/3を3安打2失点。当時の球速は130キロそこそこだった。冬場は走り込みで下半身強化し、ネットスローでフォームをチェック。望月俊治監督(49)は「テークバックが大きかったのでコンパクトにトップの位置に持ってこられるようにした」と説明する。鏡で確認を続けると球速と変化球の制球がアップした。

 今春の県大会1回戦(三島北戦)で背番号1をつけ6回を無安打投球。昨秋エースの吉田幸晟(3年)との競争に「ずっと背番号1が欲しかった。ゆずりたくなかったし三島北戦のときは自信があった」。翌日の横須賀との2回戦でも7回1失点。長い回数の連投経験を積み、夏の予行演習もできた。

 85キロほどの体重を「88キロにしたいかな」と話す。本人もプロを意識しつつ、それ以上に勝ちたい相手がいる。先輩たちが昨夏2回戦で延長15回の死闘を繰り広げた静岡だ。「自分が抑えないと。相手は真っすぐに強いので変化球も必要」とイメージ。最大の成長株が夏のマウンドに向かう。【加納慎也】

 ◆杉山一樹(すぎやま・かずき)1997年(平9)12月7日、静岡市生まれ。静岡中央リトルから静岡東中で軟式。駿河総合に進学し2年夏にメンバー入り。昨秋は背番号11だったが今春は背番号1。191センチ、85キロ。