父譲りの負けん気で、先輩エースをリードした。成城学園(西東京)が延長10回の末、成瀬を破ってサヨナラ勝ち。タレントのヒロミ(50)松本伊代(50)夫妻の次男、小園隼輝捕手(2年)が5番でフル出場し、1回2死二塁の場面では左翼線へ適時二塁打を放った。

 2年生レギュラーは3人。「今日引退させるわけにはいかないですから!」と胸を張る隣には、7失点完投の間下弘規投手(3年)がいた。「最後は気持ちで投げてくれました。でもスライダーは入らないし、終盤は真っすぐも威力がなかった」と先輩にも超強気キャラ。1年半バッテリーを組む間下は「こういうヤツなんです。頼もしい」とかわいい弟分に感謝した。

 4打数1安打1打点の勇姿を、母はスタンドで見守った。「高校野球は母の出番が多いので」と練習試合にも駆けつけ、小2で野球を始めた時からサポートを続けてきた。「私が運動神経いいわけないから、そっちはパパ似かな」。

 多忙な父は球場には来られなかった。小園は「決勝まで行ったら、見に来てくれるんじゃないですかね」といたずらっぽく笑った。【鎌田良美】