聖光学院(福島)が、抽選会から一夜明けた4日の練習で、さっそく東海大相模(神奈川)の150キロドラフト候補左腕小笠原対策に取りかかった。

 小笠原のスピードを再現するべく、打者と左の打撃投手との距離は通常より3・44メートル詰めた15メートル。野手陣は2カ所の打撃投手、普通の距離のマシンの計3カ所で1時間超打ち続けた。斎藤智也監督(52)は「速い、と思ったら負け。このぐらいか、と思うまでやる」と、12日の試合まで徹底的に“150キロ”に慣れさせていくつもりだ。

 この日17歳の誕生日を迎えた背番号12の2年生左腕鈴木拓人が、小笠原役の1人を務めた。鈴木は「かなり近くて感覚をつかみづらかったけど、まっすぐ中心で投げました。打者に対していっぱい投げることが無かったので良かった」と充実の表情。通常打撃投手は帯同メンバーの仕事だが、チームナンバーワン左腕の鈴木が投げれば野手にとってはいい練習に、県大会で3回戦のみの登板だった鈴木にとっても貴重な対打者の練習に、と一石二鳥だった。【高場泉穂】