1次リーグA組の日本がブラジルに大勝し開幕戦を飾った。初回に勝俣翔貴内野手(3年=東海大菅生)の3点適時三塁打などで4点を先制。その後も打線が爆発し得点を重ねた。投げては先発の上野翔太郎投手(3年=中京大中京)が6回を2安打8奪三振、7回を森下暢仁投手(3年=大分商)が締める無失点リレー。

 日本の次戦は29日、前回13年大会決勝で敗れた米国と対戦する。



A組:日本-ブラジル


チーム
ブラジル  
日  本×  14

(7回コールド)


【日】上野、森下

【ブ】キタヤマ、オクダ、キムラ、ドゥラン


【試合経過】

1回表 ブラジルは1死から四球で出塁も、三振と盗塁死で無得点。

力投する日本先発の上野(撮影・加藤哉)
力投する日本先発の上野(撮影・加藤哉)

1回裏 日本1番オコエが四球で出塁。2番篠原が右前打を放つと、オコエは俊足を飛ばし一、三塁に。3番平沢の左翼への飛球はやや浅かったが、オコエは迷わずタッチアップし生還、1-0とした。4番清宮の際に一塁走者の篠原が盗塁に成功。清宮は四球で歩き、5番豊田が右前にポトリと落とし満塁に。6番勝俣が右中間を鮮やかに破る走者一掃の三塁打を放ち4-0とした。なおも7番堀内の中堅の飛球で三塁走者の勝俣が本塁を狙うが、中堅手の好返球にあい追加点はならず。

1回裏2死一塁、四球で出塁する清宮(撮影・田崎高広)
1回裏2死一塁、四球で出塁する清宮(撮影・田崎高広)
1回裏2死満塁、右中間3点適時三塁打を放つ勝俣(撮影・田崎高広)
1回裏2死満塁、右中間3点適時三塁打を放つ勝俣(撮影・田崎高広)

2回表 ブラジルは四球と連打で無死満塁とするが、7番の三塁へのゴロが本塁から一塁と渡る併殺打となり無得点。

2回裏 日本は先頭の8番杉崎が四球で出塁。9番船曳は空振り三振。1番オコエの際に杉崎が盗塁に成功し、得点圏に走者を進めるがオコエは一飛。2番篠原が歩き一、二塁としたが3番平沢の左中間を抜けそうな打球は中堅手の好捕にあい得点ならず。

3回表 ブラジルは2者連続空振り三振を含む3者凡退。

3回裏 日本は先頭の4番清宮が1ボールからの2球目、外角低めを積極的に叩くも中飛。5番豊田は右中間への二塁打で出塁。6番勝俣の一ゴロで二塁走者の豊田は三塁へ進むも、7番堀内は右飛に倒れ得点ならず。

3回裏無死、中飛に倒れる清宮(撮影・田崎高広)
3回裏無死、中飛に倒れる清宮(撮影・田崎高広)

4回表 ブラジルは3番から始まる好打順も3者連続三振。日本の先発上野は前の回から5者連続三振を奪う好投。

4回裏 日本は先頭の8番杉崎が三ゴロの後、9番船曳が四球で出塁。1番オコエが詰まりながらも左前に運び一、二塁。ここでブラジルは投手交代。2番篠原が四球を選び満塁とチャンスを広げた。3番平沢は二飛に倒れるも、4番清宮がフルカウントからの内角低めをしっかり見極め押し出し四球で5-0に。5番豊田は右邪飛に倒れ追加点はならず。

4回裏1死一塁、左前打を放つオコエ(撮影・田崎高広)
4回裏1死一塁、左前打を放つオコエ(撮影・田崎高広)

5回表 ブラジルは3人で攻撃終了。

5回裏 日本は6番勝俣の代打伊藤が四球で出塁し、代走に津田。ブラジル投手のボークで無死二塁とし、7番堀内の中前打で6-0。なおもチャンスが続いたが8番杉崎の際に、堀内が盗塁死し杉崎も遊飛に倒れ2死。9番船曳が背中に当たる死球で出塁し、ブラジルの投手が交代。1番オコエの初球が暴投となり走者は三塁へ。オコエはカウント1-1からの変化球を鋭く振り抜く左前適時打で7-0。オコエは2番篠原の際に盗塁に成功すると、篠原の遊ゴロを遊撃手が後逸するのに乗じて一気に生還し8-0とした。3番平沢の右前打で一、三塁とし、4番清宮の遊撃手の逆をつく内野安打で9-0。なおも一、三塁としたが5番豊田は三振に倒れた。

5回裏日本2死一、三塁、遊適時打を放つ清宮(撮影・田崎高広)
5回裏日本2死一、三塁、遊適時打を放つ清宮(撮影・田崎高広)

6回表 ブラジルは3者凡退。

6回裏 日本は先頭の7番津田が左前打で出塁。7番堀内に暴投で一塁走者の津田が二塁へ。堀内の左前打で一、三塁とし、8番杉崎の左前適時打で10-0とした。なおも9番船曳が四球で満塁に。1番オコエの打球は三ゴロとなったが、三塁手が本塁に悪送球し11-0。なおも満塁とし2番篠原の二塁への適時内野安打で12-0。ここでブラジルは投手交代。3番平沢の中前適時打で13-0。平沢の代走に宇草が送られた。なおも満塁の場面で4番清宮は空振り三振に倒れたが、5番豊田の三ゴロの間に三塁走者が生還し14-0。6番津田の初球が暴投となり二、三塁とし、津田が四球で2死満塁。7番堀内は右飛に倒れ、この回でのコールド勝利に1点届かず。

7回表 ブラジルはこの回から登板の日本の2番手森下の前に三者凡退に倒れコールドで試合終了。



<日本スタメン>

1(中)オコエ

2(三)篠原

3(遊)平沢

4(指)清宮

5(右)豊田

6(一)勝俣

7(捕)堀内

8(二)杉崎

9(左)船曳

先発P=上野

笑顔で記念写真に納まる清宮幸太郎(前列左)(撮影・加藤哉)
笑顔で記念写真に納まる清宮幸太郎(前列左)(撮影・加藤哉)
開会式で行進する清宮(中央)ら日本代表ナイン(撮影・田崎高広)
開会式で行進する清宮(中央)ら日本代表ナイン(撮影・田崎高広)

<日本メンバー>

【監督】

30 西谷 浩一(45=大阪桐蔭)

【コーチ】

31 仲井 宗基(45=八戸学院光星)

32 島田 達二(43=高知)

【投手】

11 佐藤 世那(3年=仙台育英)

12 成田  翔(3年=秋田商)

15 高橋 樹也(3年=花巻東)

16 小笠原慎之介(3年=東海大相模)

17 上野翔太郎(3年=中京大中京)

18 高橋 純平(3年=県岐阜商)

19 森下 暢仁(3年=大分商)

20 勝俣 翔貴(3年=東海大菅生)

【捕手】

 9 伊藤 寛士(3年=中京大中京)

22 郡司 裕也(3年=仙台育英)

27 堀内 謙伍(3年=静岡)

【内野手】

 1 平沢 大河(3年=仙台育英)

 2 津田 翔希(3年=浦和学院)

 3 清宮幸太郎(1年=早実)

 5 宇草 孔基(3年=常総学院)

 6 杉崎 成輝(3年=東海大相模)

10 篠原  涼(3年=敦賀気比)

【外野手】

 7 豊田  寛(3年=東海大相模)

 8 オコエ瑠偉(3年=関東第一)

21 船曳  海(3年=天理)


【U18W杯】

1次リーグはA組(日本、米国、メキシコ、オーストラリア、ブラジル、チェコ)B組(キューバ、台湾、カナダ、韓国、イタリア、南アフリカ)に分かれ、各組上位3チームが2次リーグに進出。2次リーグでは別組の上位3チームと対戦し、1次リーグの勝敗を加えた総合成績により決勝、3位決定戦(ともに9月6日・甲子園)を行う。高校日本代表が出場するのは04年(準優勝)12年(6位)13年(準優勝)に次ぎ4度目。

U18W杯:日程&結果