日本が7回コールドでチェコを破り、4連勝で1次リーグ首位突破を決めた。

 初回、3番に入った勝俣翔貴外野手(3年=東海大菅生)の3ランで先制。勝俣は4打数4安打の活躍で打線をけん引した。先発した森下暢仁投手(3年=大分商)は7回12奪三振無失点の好投を見せた。

 また、今大会初めて一塁で先発出場した清宮幸太郎内野手(1年=早実)は膝の違和感で、大事を取り3回守備から退いた。

  

A組:日本-チェコ


チーム
日 本  15
チェコ  

※7回コールド


【チ】フルコ、スラムク

【日】森下


勝俣3ランで先制!!

<1回表 日本>

チェコの先発は長身サイドスローの右腕フルコ。すらりと伸びた脚が目を引く。

1番オコエは2球目を引っかけたが、ゴロを遊撃手がエラーし出塁。2番篠原への4球目、オコエが完璧なスタートで盗塁成功。

1回表日本無死一塁、、二塁盗塁を成功させるオコエ瑠偉(撮影・田崎高広
1回表日本無死一塁、、二塁盗塁を成功させるオコエ瑠偉(撮影・田崎高広

篠原が中前へのクリーンヒットで無死一、三塁と好機を広げる。

3番勝俣は、真ん中高めに入った130キロ直球を捉え、右翼スタンドへ飛び込む先制3ラン!日本の大会第1号が飛び出した。

1回表無死一、三塁、右越え3点本塁打を放つ勝俣(撮影・田崎高広)
1回表無死一、三塁、右越え3点本塁打を放つ勝俣(撮影・田崎高広)

4番清宮は二ゴロに倒れる。5番伊藤は変化球をうまく拾い右前へのポテンヒット。右翼手が処理にもたつく間に二塁へ。6番津田はストレートの四球で一、二塁。

7番宇草の投ゴロの間に走者が進み2死二、三塁。8番杉崎がゴロで三遊間を破り、2点を追加!9番船曳は四球を選ぶ。

打者一巡して1番オコエは中飛で3アウト。


<1回裏 チェコ>

日本の先発は大分商・森下。

1死から、2番チェルベンカの打球は右前ポテンヒット。不規則なバウンドにライト勝俣が処理を手こずり、二塁打とされる。

3番フルプは外角への126キロフォークで中途半端な空振り三振。4番クラウスも、外角への140キロ直球で連続の空振り三振を奪った。

日本先発の森下暢仁(撮影・奥田泰也)
日本先発の森下暢仁(撮影・奥田泰也)

<2回表 日本>

1死から3番勝俣が直球をセンター返しでヒット。4番清宮は高く打ち上げ右飛。

2回表1死一塁、右飛に倒れる清宮(撮影・田崎高広)
2回表1死一塁、右飛に倒れる清宮(撮影・田崎高広)

5番伊藤への4球目がワイルドピッチとなり、2死二塁。伊藤は四球で一、二塁。しかし6番津田が左飛に倒れ無得点。


<2回裏 チェコ>

先頭の5番ヤロリムの打球は、センター左へ。オコエが快足を飛ばし追ったが、わずかに届かず二塁打。

6番グレプルは外角ボールへ外れる127キロのスライダーで空振り三振。7番L・メンシクも外角いっぱいにスライダーを決め空振り三振。

8番チャプカへの4球目で二塁走者がスタート。捕手伊藤が落ち着いて刺し3アウト。


<3回表 日本>

2死から9番船曳の打球は、左翼線への大きな飛球となり二塁打。しかし1番オコエが左飛に倒れ無得点。


<3回裏 チェコ>

この回の守備から早くも清宮が退く。この時点でベンチに清宮の姿はなし。

捕手の伊藤が一塁に回り、清宮に代わって郡司が入り捕手。

森下は1死から9番V・メンシクに安打を許し、2死二塁と得点圏に走者を背負ったが2番チェルベンカを二ゴロに打ち取る。


勝俣タイムリーなどで追加点

<4回表 日本>

先頭の2番篠原は鋭いゴロで一、二塁間を破りヒット。3番勝俣への2球目で、篠原が二盗に成功。

勝俣はカウント3-1から、高めに浮いた直球を右中間へ。フェンス最上部直撃の当たりで二塁打とし、篠原が6点目のホームを踏んだ。

4回表無死二塁、右中間への適時二塁打を放つ勝俣(撮影・田崎高広)
4回表無死二塁、右中間への適時二塁打を放つ勝俣(撮影・田崎高広)

4番に入った郡司が四球を選び無死一、二塁。

清宮がベンチに姿を現す。膝を痛めたとの情報も。

5番伊藤の投ゴロの間に走者が進塁し1死二、三塁。6番津田は遊ゴロに倒れたが、三塁走者の勝俣が生還し7点目。なおも2死三塁で、7番宇草への2球目がワイルドピッチとなり8点目。宇草が二ゴロに倒れ3アウト。


<4回裏 チェコ>

先頭の3番フルプを138キロ直球で見逃し三振。

4番クラウスは外角低め113キロカーブで空振り三振。

5番ヤロリムも三ゴロで3者凡退。


勝俣5打点目の適時打

<5回表 日本>

先頭の8番杉崎がセンター前へのヒットで出塁。9番船曳への4球目で杉崎が二盗成功。船曳は四球で無死一、二塁。

1番オコエは内角直球に詰まり二直。2番篠原は三遊間を破るタイムリーで9点目。送球が乱れる間に走者は進み、1死二、三塁。

ここでここまで3安打の3番勝俣は外角低めのボールを拾い、遊撃と左翼の間に落ちるタイムリーで10点目。なおも走者は1死二、三塁。

チェコは2番手の右腕スラムクが登板。

4番郡司は投手の代わりばなを捉え、左翼線へタイムリー。2者が生還し12点目。

5番伊藤への3球目で郡司が二盗。5球目がパスボールとなり1死三塁。伊藤は空振り三振で2アウト。6番津田は一ゴロで3アウト。


<5回裏 チェコ>

先頭の6番グレプルを三ゴロに打ち取ったが、宇草が一塁へ悪送球で無死一塁。7番L・メンシクは外角136キロのストレートで空振り三振。

8番チャプカの打球は遊ゴロで、津田が華麗なさばきで二塁フォースアウトを取り2死一塁。9番V・メンシクは外角への112キロカーブで空振り三振。

森下は早くも8個目の奪三振。


<6回表 日本>

先頭の7番宇草が四球。8番杉崎への初球で二盗に成功。杉崎は空振り三振。

9番船曳への初球で宇草が三盗を試みたが、捕手L・メンシクが好送球でアウト。船曳は左前へのヒット。

1番オコエはストレートの四球で2死一、二塁。2番篠原は中前へのタイムリーで13点目。なおも2死一、三塁。

ここまで4打数4安打の3番勝俣が登場。ストレートの四球で2死満塁。

4番郡司は押し出し四球を選び14点目。

2死満塁で西谷監督は代打・平沢を起用。

しかし平沢は力ない三飛に倒れ3アウト。


<6回裏 チェコ>

日本は代打の平沢に代わり堀内が入って右翼。勝俣が右翼から一塁へ。

先頭の1番ノボトニーを136キロ高め直球でつり空振り三振。続く2番チェルベンカも直球で空振り三振。森下は10個目の奪三振。3番フルプも一邪飛に打ち取り、3者凡退。


<7回表 日本>

2死から8番杉崎の打球に右翼手が飛び込んだが、ボールがこぼれ二塁打。

9番船曳が中前にタイムリーで15点目。

1番オコエは中飛に倒れ3アウト。


<7回裏 チェコ>

最終回も森下がマウンドへ。

4番クラウスを二ゴロ。5番ヤロリムを内角高めの136キロ直球で空振り三振。6番グレプルを139キロ直球で空振り三振。

森下は7回を3安打無失点。12奪三振で完投勝利を挙げた。


<日本スタメン>

1(中)オコエ

2(指)篠原

3(右)勝俣

4(一)清宮

5(捕)伊藤

6(遊)津田

7(三)宇草

8(二)杉崎

9(左)船曳

先発P=森下

試合前、円陣を組む日本ナイン(撮影・田崎高広)
試合前、円陣を組む日本ナイン(撮影・田崎高広)

<チェコ・スタメン>

1(指)ノボトニ

2(遊)チェルベンカ

3(右)フルプ

4(一)クラウス

5(左)ヤロリム

6(三)グレプル

7(捕)L・メンシク

8(中)チャプカ

9(二)V・メンシク

先発P=フルコ


<日本メンバー>

【監督】

30 西谷 浩一(45=大阪桐蔭)

【コーチ】

31 仲井 宗基(45=八戸学院光星)

32 島田 達二(43=高知)

【投手】

11 佐藤 世那(3年=仙台育英)

12 成田  翔(3年=秋田商)

15 高橋 樹也(3年=花巻東)

16 小笠原慎之介(3年=東海大相模)

17 上野翔太郎(3年=中京大中京)

18 高橋 純平(3年=県岐阜商)

19 森下 暢仁(3年=大分商)

20 勝俣 翔貴(3年=東海大菅生)

【捕手】

 9 伊藤 寛士(3年=中京大中京)

22 郡司 裕也(3年=仙台育英)

27 堀内 謙伍(3年=静岡)

【内野手】

 1 平沢 大河(3年=仙台育英)

 2 津田 翔希(3年=浦和学院)

 3 清宮幸太郎(1年=早実)

 5 宇草 孔基(3年=常総学院)

 6 杉崎 成輝(3年=東海大相模)

10 篠原  涼(3年=敦賀気比)

【外野手】

 7 豊田  寛(3年=東海大相模)

 8 オコエ瑠偉(3年=関東第一)

21 船曳  海(3年=天理)


【U18W杯】

1次リーグはA組(日本、米国、メキシコ、オーストラリア、ブラジル、チェコ)B組(キューバ、台湾、カナダ、韓国、イタリア、南アフリカ)に分かれ、各組上位3チームが2次リーグに進出。2次リーグでは別組の上位3チームと対戦し、1次リーグの勝敗を加えた総合成績により決勝、3位決定戦(ともに9月6日・甲子園)を行う。高校日本代表が出場するのは04年(準優勝)12年(6位)13年(準優勝)に次ぎ4度目。

U18W杯:日程&結果

他チームの結果