今大会初先発の小笠原が新たな武器を手に、オーストラリアを撃破した。5回1死。8番カリルへ自慢の直球を2球続け、あっさり追い込んだ。3球目。落差の大きい112キロのカーブを投じると、相手は手が出なかった。

 小笠原は「うまくいきました」としてやったりの表情で、次打者まで4者連続三振を奪った。

 甲子園で見せなかったこのカーブは高橋純に教わった。「春の招待試合の時に見て。カーブはもともと投げられましたが、抜くようにうまく投げられなかったので、代表の練習初日に投げ方を聞きました」。初回は自慢の直球で押したが、2者連続安打を浴びる立ち上がり。2回以降はチェンジアップ、スライダーにこの「急造カーブ」を織り交ぜた。阪神スカウトのスピードガンでは最速146キロを計測。6回3安打1失点(自責0)、9奪三振で先発の役目を果たした。