秋田商の左腕エース成田翔(3年)が、1次リーグ最後のメキシコ戦で今大会初登板初先発した。雨で試合開始が2時間15分遅れたが集中力は研ぎ澄まされていた。3回までパーフェクトに抑え5奪三振。4回に1四球と2安打でピンチを招くも連続三振を奪い、点はやらない。自己最速に2キロと迫る142キロの直球とスライダーで4回無失点、7奪三振の好投だった。

 「とにかく気持ちを切らさないようにしていた。低めに球を集める自分のピッチングができました」。今大会に日本が参加するのは4度目だが、秋田からの代表選出は初めて。「秋田県の代表として恥のないようなピッチングをしたい」と話していた通り、見事な投球で日本の1次リーグ全勝突破に貢献した。明日3日からの2次リーグ以降にも出番はありそうで、「いつ任されてもいいように準備したい」。端正な顔で、力強く話した。【高場泉穂】