高校野球の日大三島エース小沢怜史投手(3年)が今日1日付でプロ志望届を提出する。今夏、静岡との2回戦で県内最速となる152キロを計測。貫いたプロへの思いを胸に運命の「10・22」まで調整を続ける。

 小沢の胸に迷いはない。目標としていた甲子園出場は3年間で果たせず、打倒を誓った静岡の前に高校野球生活が終わった。多くの選手がプロを夢見て終わることもあり、小沢は「(プロ志願を)悩むことはなかった」と即答。今日1日提出という日取りは両親と相談して決めた。「志望届は出したいと思っていたし、日にちだけ決めるだけだった」と明かした。

 現役を退いても後輩とともに汗を流している。打撃投手を務め、早めに帰宅した後は自宅付近を走っている。市民体育館でウエートトレーニングを消化することもある。「走るのは現役の時の方がきつかった。今は自分でメニューを決められるから。体重が変わらないようにしている」と心掛ける。

 今年は高校生投手に好素材が多い。今夏の甲子園やその後のU18W杯にドラフト候補が多数登場した。小沢は「みんな自分よりも上なんで、別に気にもならない」と謙虚な姿勢を示すものの、最速152キロという速球は、他の選手に引けを取らない。小沢は変わらぬ姿勢で運命のドラフトを待つ。【加納慎也】

 ◆小沢怜史(こざわ・れいじ)1998年(平10)3月9日、岐阜・大垣市生まれ。三島市に移りリトルジャイアンツを経て静岡裾野シニアへ。日大三島に進学し1年秋からメンバー入り。2年春は右翼で秋からエース。昨秋は東海大会4強で、今春は負傷もあり県大会初戦敗退。今夏2回戦で152キロを計測した。180センチ、78キロ。