履正社が阪南大高に完封負けし、来春のセンバツ出場は絶望となった。来秋ドラフト1位候補の寺島成輝(2年)が9奪三振1失点と力投も、打線は阪南大高・中河成(じょう=同)の前に2安打無得点。近畿大会(17日開幕、滋賀・皇子山)への大阪最後の切符を逃した。

 エースで主将の寺島が懸命に左腕を振っても、4季ぶりの甲子園に届かなかった。完封勝利の相手エース中河が泣きじゃくる前を、履正社ナインがうつろな表情で整列に向かう。「最後の大事な2試合で打てなかったら勝てませんね」と岡田龍生監督(54)。準決勝・大阪桐蔭戦は1-2。この日は0-1で大阪最後の近畿切符を逃した。

 味方が8回2死満塁の先制機を逃したその裏、寺島は決勝点を奪われた。「来秋の目玉候補なのは間違いない」(オリックス内匠スカウト)とすでにプロの評価は揺るぎない。だが甲子園に届かない。「自分もチームも勝負どころの弱さが課題です」。最速148キロの逸材も、来夏が甲子園へのラストチャンスになった。