21世紀枠で出場した小豆島(香川)の甲子園初勝利はならなかった。

 3回1死三塁のピンチで、エース長谷川大矩投手(3年)が釜石の1番佐々木航太外野手(2年)に先制の中前適時打を献上。以降は粘投を見せるも、8回に追加点を許した。打線は9回に挙げた1点止まりだった。

 三塁側アルプス席は試合前時点で完売。前日20日に選手宣誓の大役を果たした樋本尚也主将(3年)は「アルプスと一緒に校歌を歌いたかったです。土は持って帰りました。お世話になった人に配りたい。まるでホームのような雰囲気で試合ができました」と声援に感謝した。

 部員は女子マネジャー2人を含む19人。この試合のボールボーイも、日本高野連が手配した地元高校生にお願いした。初の大舞台はわずか1時間32分で終わった。来春には島内の別の高校との統合が決定済み。杉吉勇輝監督(32)は「どちらが落ち着いてやったか。力の差があったとは思わない。(今年の)夏、秋と2回しかないこのユニホームで戦える時間を大事にしたい」と再出発を見据えた。