連日の150キロ超えだ。東海大市原望洋のプロ注目右腕、島孝明投手(3年)が木更津総合戦で最速151キロを記録した。

 4点リードの8回無死一塁から2番手で登板すると、右のスリークオーターから鋭い回転力で快速球を連発。2回を1安打3奪三振で無失点。センバツ8強の強豪を封じて勝利に貢献した。

 島が8球団のスカウトと、満席のファンが見守る中で登場すると、待ってましたとばかりに歓声が飛んだ。「期待されるのはうれしい」と力に変えた。自己最速153キロを記録した29日の市船橋戦よりも「力んでしまい、感覚は良くなかった」と言いながら、連投でも150キロを超え、潜在能力の高さを示した。

 2月にランニング中、左足首をひねった。重度の捻挫で3月中旬まで投球練習ができなかった。その影響と、島に続く2番手投手を育てたいチーム方針から、この大会はリリーフ起用が続く。だが短いイニングでの起用が、抜群の球速で注目を集めている。

 状態は万全ではないという。「まだ6割くらいですかね。これから夏にかけて100%にしていきたい。この良くない状態で150キロ出ている。体はいい感じなのかもしれないですね」。彗星(すいせい)のように成長する快速右腕。夏に向けて怪物に化けるかもしれない。【竹内智信】

 <スカウトコメント>

 ロッテ山森スカウト これだけ速い投手はなかなかいない。腕もよく振れている。地元選手だし、注目していきたい。

 中日佐藤スカウト 思った以上に成長している。長いイニングを投げるところも見たい。

 広島尾形スカウト 馬力があって、直球だけでなくスライダーのキレもいい。高校生ではトップクラス。

 ◆島孝明(しま・たかあき)1998年(平10)6月26日、兵庫・宝塚市生まれ。1歳から千葉・佐倉市で育つ。青菅小1年で軟式野球を始め、最初は捕手。井野中では佐倉シニアに所属し投手に転向。遠投は110メートル。180センチ、82キロ。右投げ右打ち。