早実(西東京)の清宮幸太郎外野手(2年)が、秋田から「全国縦断ツアー」をスタートさせた。球場リニューアル記念の八戸学院光星(青森)戦に「3番一塁」で出場したが、4打数無安打で2併殺。集まった約6000人の期待に応えられず「ボール球に手が出てしまった。何もできなくて申し訳ない。今日みたいな打撃では、秋田に来た意味がない」と悔しがった。

 移動距離はプロ並みだ。この日朝に出発し、空路で秋田入り。球場到着から約1時間半後に試合に臨んだ。5日まで4試合を行って1度帰京し、翌6日には宮崎に移動する。8日まで6日間で計7試合、総移動距離は約3400キロ。高校生には過酷な日程でも「前にも新幹線の日帰りで練習試合とかあったんで、移動が(結果の)原因にはならないです」と言い切った。

 春の東京大会後に右肩を痛め、今回の遠征メンバー入りも危ぶまれていた。4月17日の練習試合を欠場したが、20日から指名打者で復帰した。丸刈りで、秋田の女性ファンから「かわいい~!」と黄色い歓声を浴びた清宮は「父親(克幸さん)がバリカンにアタッチメントをつけ忘れて五厘になっちゃいました。失敗です」と笑った。期待を背負うスラッガーの本領発揮はここからだ。【鹿野雄太】