県立決戦となった決勝は光南が磐城を10-7で下し、15年ぶり2度目の春優勝を果たした。

 序盤からペースを握って、光南が15年ぶり2度目の春を制した。1-1の2回2死満塁、1番溝井琴博内野手(3年)が中越え三塁打。返球ミスの間、一気にホームにまで生還して4点を奪い「センターが届かなかった時点で3ついけると思った。みんながつないでくれた」と胸を張った。終盤食い付かれるも、最後はエース左腕石井諒投手(2年)を投入して逃げ切った。

 快進撃の裏に助っ人効果があった。同校OBで昨年4月から就任した市川裕太部長(27)は、聖光学院が9連覇する前の06年に、光南が夏の甲子園に出場した時の主将。選手と年齢が近く、良き兄貴分としてベンチの士気を高める。溝井は「マイナスのことを言ったら怒られます。プラス思考の人です。チームの雰囲気が明るくなりました」と分析する。市川部長は「今のチームはその時に似ている。能力はないけど、まとまる力はすごい」と重ね合わせた。