八王子実践が、2年生右腕の継投で4回戦に駒を進めた。

 先発の永井雄太投手は初回に2点を先制されたが、4回までリードを守って降板。5回から公式戦初登板した加藤駆投手は、失策絡みで2点を失った7回以外は無失点に抑えた。

 経験の浅い2人を支えたのが、河本ロバート助監督(30)だ。八王子実践OBで、ロバート・ブースの名前でプレー。亜大卒業後にドジャースとマイナー契約を結んだ。帰国後は四国IL徳島などで活躍した。14年に最速156キロをマークした長身右腕はNPB入りを目指したが、ドラフト指名はなく昨秋に現役を引退。資格回復を行い、今春から母校で投手陣を中心に指導にあたっている。

 試合中はベンチで自身の経験をふまえたアドバイスを送った。「僕も緊張するタイプで、イップス(精神面が原因の投球障害)になって4年くらい治らなかった。緊張する子には多く言わないほうがいい。気持ちはわかってあげられる」と話す。加藤は「お兄さんみたいな存在。今まで力いっぱい投げていたけど、リリースの瞬間だけ力を入れることを教わって球が速くなった」と感謝した。