エース温存の東海大市原望洋(千葉)が層の厚さを見せつけた。

 背番号10の金久保優斗投手(2年)が5回参考ながら無安打無得点を達成。初回に失策と死球で走者を出すも、2回以降は平均140キロの速球とスライダーで相手打線をパーフェクトに抑えた。無安打4奪三振の内容に「高校では初めて」とノーヒッターを喜んだ。

 金久保は「初回は投げるときにかかと体重になっていた。2回以降、つま先に体重を乗せることを意識したら、うまく低めにボールが集まった。島さんだけじゃないぞとアピールができた」と振り返った。冬場のトレーニングの成果が出ている。毎日3キロをハイペースで走り込んだ。新聞紙を片手で丸めることで握力も鍛え、最速は一冬で139キロから144キロまでアップし、自信になった。

 前日15日の初戦は5点リードしながら雨天ノーゲームとなり、仕切り直しの一戦は投打にスキなくコールド勝ち。エース島孝明投手(3年)はブルペンで肩をつくる必要もなかった。佐倉シニアの1年後輩の快投に、「今日のピッチングは刺激になった。自分も負けられない」。2枚看板で2年ぶりの甲子園も視界良好だ。【湯本勝大】