聖光学院が光南を6-5で振り切り、自ら打ち立てた戦後最長記録を更新して10年連続13度目の夏の甲子園出場を決めた。

2点リードされた直後の8回裏に同点に追いつき、2死一、二塁から2番磯辺伶也内野手(3年)が勝ち越し右越え二塁打を放った。5回から登板し、5回4安打3失点で粘り最後を占めたエース左腕・鈴木拓人(3年)は「先輩たちが続けてきただけで、自分たちは連覇を意識してなかった。甲子園に出る以上は、日本一を狙う」と胸を張った。

 「人間力野球」で夏10連覇を引き出した斎藤智也監督(53)は選手から10回胴上げされた。練習後のミーティングでは、故松下幸之助の言葉などを引用して、1時間以上も熱く語る。「野球じゃないところを大切にしてきた。遠回りのようで、これが近道」。甲子園とは、との問いに「力ずくでいく場所ではない。甲子園にふさわしいチームが毎年つくれるかどうか。ただ行く場所ではなくて、勝つ場所にしていかないといけない」と力を込めた。