慶応が3本の本塁打で、昨夏の甲子園チャンピオン東海大相模を破った。8-2の8回2死一、三塁。2番矢沢慶大内野手(2年)が1ボールからの直球を左中間スタンドに運ぶ3ランで、コールド勝ちを決めた。

 プロ注目の東海大相模・北村朋也投手(3年)からの1発に、矢沢は「高校では練習試合を含めても初めての本塁打です。ベンチで『笑顔で思い切り振ってこい』と言われたので、ストライクのストレートを思い切り振りました」と自分でも驚いた表情。

 序盤のリードは4番正木智也外野手(2年)のバットが導いた。1点リードされた1回1死一、二塁、逆転3ランを放ち、5回にも無死一塁から2ランを決めた。高校通算19本目の本塁打と話す正木は「公式戦では初めて。ここまで4番の仕事ができていなかったので、ようやく貢献できました」と喜んだ。

 森林貴彦監督(43)は「接戦を想定していたので、どんどん点が入って、びっくりしていました。チャンピオンを倒すチャンスだから、頑張ろうと話してました。選手が素晴らしい」とナインをほめた。