明石商がシンデレラボーイの登場で2年連続の決勝進出を決めた。

 同点の4回2死二塁。高校での公式戦2打席目を迎えた野村弥慶(みのり)外野手(3年)が構えた。低めフォークをすくい上げた打球はどんどん伸びて右翼芝生席へ。一塁側スタンドからの歓声のなか、ダイヤモンドを回る野村は、喜びと驚きに包まれていた。

 「ホームランになるとは思わなかった。スタンドの応援が後押しになったと思います」。高校最後の夏準決勝に公式戦初出場。それも7番で初スタメンの遅咲きヒーローに白い歯が浮かんだ。