市尼崎(兵庫)が今大会初の延長戦で1点差負けした。兵庫県勢春夏通算300勝はおあずけとなった。

 2点を追う9回裏に、先頭の前田大輝主将(3年)の三遊間突破安打を口火に、長打に犠打、犠飛をからめて同点とした。7日の開会式で選手宣誓の大役を務めた前田主将の安打で、ベンチは「やっぱりもっている」と盛り上がったという。

 10回表に内野陣の失策も重なり決勝点を奪われた。しかし、最後まで投げ抜いた右腕の平林弘人投手(3年)は「あのバックがあったから、チームはここまで来ることが出来た」と、この夏の守備陣の踏ん張りに感謝した。八戸学院光星は機動力自慢だが、盗塁は許さず、本塁や三塁で4度走者を刺した。

 先発メンバーのうち、捕手と内野全員、左翼の6人が2年生。前田主将は「(敗れた)無念を自分たち(3年生)は晴らせないけど、2年生にやってもらいたい」と、期待をかけていた。