「大丈夫です!」。10年連続13度目出場の聖光学院(福島)の攻守のキーマン瀬川航騎内野手(2年)が10日、完全復調をアピールした。明日12日のクラーク(北北海道)との初戦に向けた大阪・豊中市内の練習で快音を響かせ、守備でも軽快な動きを披露した。福島大会中に痛めた左すねが悪化したため、福島で治療に専念。5日夜に関西入りし、合流後の6日に左足にたまった水と血を抜いて調整を続けてきた。

 クラークの主戦平沢津対策は万全だ。この日も右横手の打撃投手2人とマシンの計3カ所で打ち込んだ。右横手から投げ込まれるスライダーとシンカーの見極めが鍵を握る。既にVTRを見て研究を終えている瀬川は「高めに抜ける球を狙う。決勝の状態ぐらいまで戻したい。これからもっと良くなる」と自信を見せた。

 瀬川の復帰に斎藤智也監督(53)は胸をなで下ろした。「病院からも100%のゴーサインを出されている。一番良い状態。あとはこの暑さに慣れるかどうか」。10年連続出場の年に、初出場校に負けていられない。「いい意味でのプレッシャーに変えていかないとね。東北ではしんがり出場。福島代表、東北代表として負けられない」と自らを追い込み、采配を振る。【高橋洋平】