作新学院(栃木)が北海(南北海道)を7-1で破り、史上初めて春夏連覇を達成した62年以来、54年ぶり2度目の優勝を果たした。

 54年前に作新学院で春夏連覇を達成し、ロッテ監督などを歴任した日本プロ野球OBクラブ八木沢荘六理事長(71)は、「今日のことは一生忘れないでしょう。本当におめでとう。投攻守そろった素晴らしいチームでした。今井君は今大会初戦をテレビで初めて見て、簡単に152キロ出すんだから、ただ者じゃないと思った。久しぶりに優勝を狙える投手が出てきたと確信した。攻撃面は、小針監督が歴代の作新学院の監督がやらなかった、「バントをしない」という新しい戦法を取り入れた。選手たちは迷いなく、堂々と振っていた。強力打線に、最高の投手がいるんだから、楽に勝てましたね。アッパレですね。ただ、忘れてはいけないのが、レギュラーになれなくても支えてくれた選手の力。そして学校関係者の協力、声援を送ってくれた栃木県民の皆様です。OBとして心からお礼申し上げます」と話した。

 ◆作新学院の前回V 史上初の春夏連覇を達成した。春優勝のエース八木沢荘六(元ロッテ)が開会式当日に赤痢と診断され入院。あと1人でも保菌者がいれば出場辞退の危機だったが、八木沢以外は全員陰性で出場決定。代役エースの加藤斌(元中日=65年に交通事故死)が奮闘し、準決勝で中京商、決勝で久留米商を連続完封した。